ドライTシャツが臭いやすい原因とは? 臭いを防ぐ方法も併せて解説!
昨今では軽量で速乾性に優れたドライTシャツでも手軽かつ格安でオリジナル製作が可能です。そのため特にスポーツ用などとして作られる方も昨今は多くいらっしゃいます。が、そういった方からの相談のひとつとして『ドライTシャツはニオイが気になる』という声を時々お聞きします。
そこで今回はそんなドライTシャツの臭いにスポットを当て、なぜドライTシャツが臭いやすいのか、臭いがついてしまった場合どうやって取るのか、また臭いの付着を防ぐ方法などまで、ご紹介してみたいと思います。
- 目次
- ドライTシャツとは
- ドライTシャツが臭いやすい原因とは
- 衣類に雑菌が繁殖する理由
- ドライTシャツの臭いを防ぐ洗濯方法
- ドライTシャツの着用中に臭いが気になったら?
- 臭いに配慮したドライTシャツ
- まとめ
ドライTシャツとは
ドライTシャツはスポーツやアクティブな活動時に着用されることの多いTシャツで、一般的にはポリエステル100%か、もしくはポリエステルが入った混紡生地で作られているものを指します。
そのため普段着として普及しているコットン生地のTシャツと比べるとドライTシャツは丈夫な上に速乾性に優れているため、特に汗をかくようなシーンでは快適な着用感が感じられ、スポーツウェアとして採用されていることが多いのが特徴です。
ただスポーツシーンで利用されることが多いということは汗が付着することが多いということになります。
汗は臭いの原因のひとつということもあって『ドライTシャツ=臭いがつきやすい』というイメージがあるようです。
ドライTシャツが臭いやすい原因とは
それではなぜドライTシャツが臭いやすくなるのかですが基本的な原因は、通気性が悪い、皮脂汚れが付きやすい、雑菌が繁殖しやすい、などが挙げられます。そこで、それぞれについてさらに詳しくご紹介してみます。
通気性が悪い
ポリエステルは合成繊維の一種で、通常は繊維が密に詰まっているため、空気の流れを妨げる傾向があります。
また吸水性が低いため、汗をかいてもTシャツが肌に張り付いたりベタつくことは少なく、だからこそ速乾性に優れているのですが、その分、服の中が蒸れた状態になります。
ただし近年の技術進化により、例えば昨今のドライTシャツによく見られるメッシュ構造のポリエステル生地は、通気性を高める効果があります。
皮脂汚れが付きやすい
合成繊維であるポリエステルは表面が滑らかで静電気を帯びやすいという性質があります。これにより、皮脂や汗などの油性の汚れがドライTシャツの表面に引き寄せられやすいのです。
またポリエステルの原材料である化学物質は脂油やタンパク質となじみやすく、吸着した皮脂やアカなどの汚れは洗濯しても落ちにくい性質もあります。
こうした性質から、ポリエステル素材で作られているドライTシャツは皮脂汚れが付きやすいのです。
雑菌が繁殖しやすい
雑菌は自然界の土壌、水、空気、動植物の表面など、さまざまな環境に存在しており、私たちの周りにも常に存在していますが、一般的には湿度の高いところも好みますし、皮脂汚れは大好物なエサのひとつです。
そのため上記したふたつの要因は、雑菌が繁殖しやすい環境と言えます。
一般的に微生物の中で病原性は低く、特にドライTシャツなどで繁殖する雑菌は人体に悪影響を及ぼすものは少ないのですが、不快な嫌な臭いの元のため、放置するのは得策とは言えません。
衣類に雑菌が繁殖する理由
上記したように、そもそもドライTシャツに嫌な臭いが付く原因は雑菌であることが多いと言われています。そのためどのような状態で雑菌が繁殖するかを把握しておけば、嫌な臭いへの対処も可能となります。
そこでここではドライTシャツに限らず、さまざまな衣類において、雑菌が繁殖する要因をいくつかご紹介いたします。
洗い方が適切ではない
一般的に汚れたTシャツを洗う場合、多くの方は洗濯機を利用するかと思います。しかしこの方法が適切でないと、洗っているにも関わらず、雑菌を増やしてしまう要因になるので注意が必要です。
例えば詰め込み過ぎ。洗濯機にはそれぞれ適切な容量があり、これを超える量の衣類を詰め込んでしまうとキチンと洗うことができません。
また洗剤や柔軟剤も、入れる量が多ければ多いほど衣類が綺麗になるわけではありません。これも入れすぎるとしっかり水に溶けず、最終的には雑菌を増やす要因になりますので注意が必要です。
乾かし方が適切ではない
ドライTシャツはもちろん衣類全般に言えることですが、洗濯をしたら乾燥させなければいけません。が、当然これにも間違った方法だと雑菌を増殖させることとなってしまいます。
雑菌は湿度の高い場所が好きだと上のほうでも書きましたが、例えばTシャツをハンガーで干す場合、狭いスペースに必要以上の量を纏めて干してしまうと風通しが悪いため、なかなか乾かないばかりか雑菌の温床となってしまいます。
同じ理由で、室内などの密閉した場所で干すのも避けたほうが良いですし、濡れたものを重ねて干すのもNGです。
つまり裏を返せば、しっかりと風が通る場所にシワを伸ばした状態で干せば、雑菌の繁殖も防げて嫌な臭いの予防にも繋がる、という話です。
ただし、直射日光が当たる場所に干す場合、紫外線が色褪せの原因や、繊維の劣化にも繋がりますので、特に色物は注意が必要です。
洗濯槽が汚れている
洗濯槽が汚れていると雑菌が繁殖する可能性があります。洗濯槽は言ってみれば湿った環境にあり、洗濯中に洗濯物から雑菌や菌が洗濯槽に付着することがあります。また、洗濯機自体を長期間使用し続けると、汚れやカビ、菌が蓄積されることがあります。
洗濯物と一緒に洗剤を入れるのだから雑菌はいない、という考え方も基本的には間違いです。洗剤も入れすぎると水に溶けきれず、それはカビなどに変化してしまい、さらに洗濯槽にこびりついてしまいます。
そのため、雑菌の繁殖を抑えるためにも洗濯槽を常に清潔に保っておく必要があります。
最も簡単な方法は使用後、洗濯機の蓋やドアを開放しておくことです。こうすることで洗濯槽の風通しが良くなりますので乾燥させることができ、雑菌やカビの発生を防ぐことができます。また、定期的に洗濯槽のクリーニングもしましょう。ただこれも、きちんと洗濯機メーカーの指示に従って適切な方法で行わないと逆効果になる可能性があるため注意が必要です。
ドライTシャツの臭いを防ぐ洗濯方法
ドライTシャツに嫌な臭いがつかないようにするには通常の洗濯以外に、少し手間を加える必要があります。
とはいえ、ここで紹介するのは誰でも手軽にできる方法ですので、ドライTシャツに限らず、大切で長く着続けた衣類があるのなら、実践されることをおすすめします。
1.漬け置き洗いをする
ドライTシャツに限らず衣類を洗う場合、洗濯効果をより高める方法として、漬け置きというものがあります。
これはそのままの意味で、洗剤を溶かした水やお湯に衣類を漬けて置いておく、という方法です。
さらにこの方法には、酸素系漂白剤を使用する場合と、弱アルカリ性洗剤や重曹を使用する場合、またお湯の場合とありますので、それらを以下に詳しくご紹介いたします。
酸素系漂白剤で漬け置きをする場合
酸素系漂白剤というと、洗濯物を綺麗に白くしてくれるというイメージがあるかと思いますが、これには一定の殺菌効果もあります。酸素系漂白剤は主に過酸化水素を含む化学物質で、酸素を放出して漂白や除菌の効果を発揮します。これにより、細菌やウイルス、カビなどの微生物の増殖を抑制し、衣類などの表面を殺菌・除菌することが可能です。
使用方法はまず大きなバケツか桶を用意し、40℃前後のぬるま湯にこの酸素系漂白剤を溶かし、ドライTシャツをはじめとする衣類を漬けます。この際の酸素系漂白剤の使用量は、水30リットルに対し、約15~30グラム(大さじ1.5~2杯程度)です。
漬け置きの時間は、基本的に長く漬ければ漬けるほど洗浄力は高くなりますが、一般的には30分~1時間程度で良いでしょう。
ただし酸素系漂白剤は漂白作用が強いため、いわゆる色柄物のTシャツや衣類の場合、色褪せの原因ともなりますので、ご注意ください。
弱アルカリ性の洗剤や重曹で漬け置きをする場合
酸素系漂白剤を使用できない濃い色合いのドライTシャツなどの場合、漬け置きは弱アルカリ性の洗剤か、同等の成分である重曹を使用することをおすすめします。
基本的な方法は酸素系漂白剤を使った漬け置きと同じです。大きめのバケツか桶を用意し、40℃前後のぬるま湯に弱アルカリ性の洗剤を溶かし、衣類を漬けます。汚れの程度にもよりますが基本的には20分から1時間程度。やはりこれも、長く漬ければ漬けるほど洗浄力は増します。
ただしあまりにも長時間漬けておくと生地自体を痛めることとなりますので注意が必要です。またウールやシルクといった動物性繊維の生地はアルカリに弱いため、こういったものを漬け置きする場合はおしゃれ着用の中性洗剤を使用することおすすめします。
お湯で漬け置きをする場合
酸素系漂白剤や弱アルカリ性洗剤、重曹などといったものを入れず、ただのお湯だけでも漬け置きをするだけで一定の効果は得られます。
お湯は熱を持っているため汚れやシミを柔らかくし、落としやすくします。特に脂汚れや油汚れに対して有効です。また高温のお湯は一部の細菌や雑菌を殺菌する効果があるため、衣類の消臭や除菌に役立ちます。
ただし、ドライTシャツの素材であるポリエステルは熱にそれほど強くないため、熱湯に漬けると生地を痛める可能性があります。そのためお湯で漬け置きをする場合、40℃~60℃程度のお湯を使用することをおすすめします。
2.しっかりとすすぐ
特にお湯以外の酸素系漂白剤や弱アルカリ性洗剤、重曹などを使用して漬け置きを行った場合、それらをしっかりと洗い落とすことも重要です。
これを雑にやると繊維と繊維の間に汚れが残ってしまい、それがかえって雑菌を繁殖させ、カビや嫌な臭いの原因となります。 さらにすすぎが終わったら通常の洗濯方法で一度お洗濯すると良いでしょう。
3.洗濯後は形を整える
漬け置き、すすぎ、お洗濯が終わったらドライTシャツの形を綺麗に整えます。
コットン素材のTシャツと違ってドライTシャツはポリエステル素材を使用しているため型崩れしにくいアイテムではありますが、それでもシワがついたままにしておくと、その箇所だけなかなか乾かず、雑菌を繁殖させてしまう可能性がありますのでご注意ください。
4.風通しの良い場所で陰干しをする
ドライTシャツはその名のとおり、その他の衣類に比べると乾きやすい特性がありますが、それでも干す際は風通しの良い場所を選ぶことをおすすめします。室内などで無風の場所しかない場合はサーキュレーターなどを活用すると良いかと思います。
また直射日光が当たる場所に干しますと、紫外線は殺菌効果もあるにはありますが、同時にTシャツの生地自体にもダメージが与えてしまいます。さらに色柄物の場合、色褪せの原因ともなります。そのため干す場合は、日光が当たらない場所のほうが良いでしょう。
5.乾いてきたらアイロンをかける
雨が多い季節や風通しの良くない室内でしか干すことができない場合、完全に乾かしきるために、乾いてきたらアイロンをかけるというのもひとつの手です。
アイロンの高熱でドライTシャツをはじめとする衣類の表面を加熱させ、湿気を蒸発させることで乾きやすくなりますし、同時にシワも伸ばしてより綺麗で整った状態にすることができます。しかしこの際、スチーム機能は完全なる逆効果になるため使用は避けてください。
また、あまりにも湿った状態のままアイロンをかけてしまいますと、衣類の表面にシミやダメージを与える可能性があります。そのため少しタイミングが難しいかもしれませんが、乾ききる直前を狙うのが最も効果的です。
ドライTシャツの着用中に臭いが気になったら?
一見綺麗に見えても繊維の奥深くに細菌が住み着いている場合も少なくありません。そのためそれに気付かずに外出先で臭いが気になりだすなんてことも。
そんな時、一番良いのは着替えてしまうことです。特にドライTシャツなどをよく着用する夏場などは汗もかきやすいため、常に替えを用意している方もいますし、これを機に、今後替えを持ち歩くようにするのもアリだと思います。Tシャツ一枚くらいでしたらそれほど荷物にもなりませんし。
また、替えがない場合は汗拭きシートは消臭スプレーを使用するのも有効です。夏場ならコンビニや百均などでも手軽に購入できますし、嫌な臭いの軽減にも繋がります。
臭いに配慮したドライTシャツ
昨今では、繊維上の細菌やウイルスを減少させる効果のある加工が施されたドライTシャツも存在します。
こちらは当社キラメックで取り扱っておりますドライTシャツのひとつで、銀イオンをベースとした加工技術で施されており、清潔かつ安全に着用できるアイテムです。
またこの『BO-MS1160 4.3オンス ドライTシャツ(バイラルオフ加工)』以外にも、メッシュ生地タイプでしたら通気性も良く、細菌も繁殖しにくいため嫌な臭いの予防には非常に有効ですのでお試しください。
まとめ
着ているものに嫌な臭いがつくのは着ている本人にとっては非常に不快ですし、公衆の場でも迷惑となりますので、出来るだけ避けたいところですよね。
ドライTシャツは今ではそれほど高額なアイテムでもありませんので、嫌な臭いがついてしまった場合には買い替えるのも手ではあります。弊社キラメックではそんなドライTシャツもカラーもサイズ展開も豊富に取りそろえておりますし、格安でオリジナル名入れも承っておりますので、もし興味がありましたらお気軽にご相談いただければと思います。