スウェット・ニットの毛玉を除去&予防する方法
お気に入りのスウェットやニットなのに、沢山毛玉が付いてしまって着られないとお悩みの方や、お洗濯の度に付いてしまう毛玉の処理が面倒だと嘆いている方など、日々の毛玉についてのお困りごとに役立つ、毛玉の除去方法や予防方法をご紹介します。
この記事を読んでくださった皆様が、毛玉のお悩みを解消し、お気に入りのスウェットやニットを快適に着用するための一助となれば幸いです。
オススメできない毛玉の取り方
オススメの毛玉の取り方をご紹介する前に、まず先に決してオススメすることができない毛玉の取り方をご紹介します。
毛玉が気になるからといって安易に除去しようとせずに、衣類が傷みにくい方法をしっかりと把握したうえで取り除くように心掛けることを推奨します。
手やガムテープなどで引っ張ってちぎる取る
ふと目にしたスウェットやニットに毛玉が付いていたので、手やガムテープで引っ張り、ちぎり取った経験は誰もがあると思います。しかし、この行為は毛玉を取る方法として一番適していないと言っても過言ではありません。
毛玉を無理矢理引っ張ってしまうと、毛玉になる前の繊維も一緒に引っ張ってしまいます。そして、その引っ張った繊維をちぎると、この部分が浮き出て、次の毛玉を作ってしまうという悪循環に陥ってしまうのです。
食器用スポンジを使って毛玉を取る
食器用スポンジの、柔らかいスポンジ部分ではなく、不織布研磨材などと呼ばれている硬い面で、優しく毛玉になっている箇所を撫でると、簡単で一気に毛玉が取れると一部で話題になったこともありますが、この方法実はあまりオススメできません。
結局は不織布研磨材の部分に毛玉を付着させてちぎり取るということになるので、前出の項目で触れた手やガムテープでちぎり取ることと同じです。
毛玉をキレイに除去する方法
ここからは毛玉を正しくキレイに除去する方法をご紹介します。
どこの家庭にもあるアイテムを活用する方法から、毛玉専用のアイテムを使う方法まで、皆様のライフスタイルに合った方法をお試しください。
ハサミで除去
方法は至ってシンプルで、浮かせた毛玉の下に刃を入れて、毛玉だけを切り落とすだけです。ちょっとした毛玉だったら、この方法が一番手軽でオススメかもしれません。裁縫・眉毛カット用などの小さいハサミがあればベストです。ただ、毛玉の量が多い場合は根気のいる作業になるので結構大変です。あと、生地は誤って切らないように注意してください。
T字カミソリで除去
ひげ剃りなどに使ういわゆるT字カミソリで、表面に浮き出ている毛玉部分だけに、カミソリを当てて優しく撫でるように服に沿って滑らせていくと、毛玉を取り除くことができます。毛玉の量がそれなりに多いときや、脇の下などの細かい部分の毛玉を取る際は特にオススメです。力を入れて使用してしまうと生地を傷つける可能性があるので丁寧に作業を行うことを推奨します。
毛玉取りブラシで除去
インターネット通販・ホームセンター・100円ショップでも購入することができる、毛玉を除去するための専用ブラシです。程良い硬さの猪毛を使用して作られているものが多く、猪毛の程良い硬さを活かし、ブラシで撫でて毛玉を絡め取ることができます。また、ブラッシングすることで毛玉になりかけている部分の繊維も凹凸なくキレイに整えて、新たな毛玉の発生を防いでくれます。ただし、毛玉をキレイに取るための絶妙な力加減を身に付けるまでには多少時間がかかるかもしれません。
電動毛玉取り器で除去
服の裏側に手を当て、毛玉取り機を優しく回すように衣類に当てるだけで内蔵されている刃が毛玉を切りとってくれる優れものです。衣類の広範囲に毛玉ができている時は効率よく取り除くことができます。ただし、強く押し当てるなど使用方法を誤ると、衣類に穴が開いてしまう可能性もあるので注意が必要です。インターネット通販・家電量販店・ホームセンターなどで購入することが可能で、コードレスタイプや充電しながら使えるタイプなど様々な種類の商品が存在します。
クリーニング店などで除去
自分で毛玉を取って大切な衣類を傷めてしまうのが心配という方は、クリーニング店などのプロに依頼するというのも一つの手です。プロならではの美しい仕上がりになるはずです。いつも利用しているクリーニング店に確認をしてみたり、インターネットで利用できるサービスを探してみるのもオススメです。
なぜ毛玉はできるのか?
スウェットやニットなどの衣類をある程度の期間使用していても、全く毛玉が発生しないということは基本的にありえません。
しかし、毛玉の発生を抑制することは可能です。
そのために、まずは毛玉ができてしまうメカニズムをおさらいしていきましょう。
毛玉が発生する主な原因は摩擦です。衣類の着用時・収納時・洗濯時の他、ショルダーバッグやリュックサックを使用する際に、生地の摩擦や静電気により、衣類の繊維同士がこすれて毛羽立ちます。更にこの毛羽立ち同士が絡み合うことで毛玉が発生するのです。
特に脇や袖の内側・衿まわりなどの、繊維同士や繊維が他の物体と擦れやすい箇所は毛玉ができやすいと言われています。
毛玉ができやすい衣類・素材
まずはじめに、毛玉ができやすいと言われている素材に、ポリエステルやナイロン・アクリルなどの化学繊維があげられます。
化学繊維は繊維自体の強度が高いのでその分摩擦の力も強くなってしまい、摩擦が発生した際には大きな毛玉になりやすいといわれています。
他にも綿とポリエステルなどの化学繊維両方が使われている、混紡素材も毛玉ができやすい素材に含まれます。特にウールコート、セーター、カーディガン、スウェット、靴下、ジャージなどの毛羽のある製品で化学繊維を使用している商品は注意が必要です。
逆に毛玉ができにくいとされているのは綿(コットン)・毛(ウール)・カシミヤ・アンゴラなどの動物繊維100%素材だといわれています。
化学繊維と比べて強度が低く、毛玉が出来ても表面に留まらず自然に毛玉が取れやすいので、意外と毛玉が目立ちにくいとされています。
毛玉を発生させないようにする方法
毛玉を発生させないようにするには、日々のこまめなお手入れがとても大切です。
例えば着用後のブラッシング。外出先で付着したホコリ・ゴミ・静電気などをブラッシングで取り除き、繊維を整えて毛羽立ちを防げるので、毛玉予防に効果的です。カシミヤなどのデリケートな素材には、服を傷めず汚れを落とせる馬毛、ウール素材には繊維の中のホコリなどもしっかり落とせる豚毛のブラシで、力を入れすぎずに優しく丁寧にブラッシングするのがオススメです。
他にもお洗濯の際に、衣類同士の摩擦を軽減するために衣類を裏返して洗濯ネットに入れて洗ったり、柔軟剤を使って静電気の発生を軽減することでも毛玉の発生は抑制できます。
お手入れを毎日の習慣にするのはなかなか難しいというかたは、定期的にクリーニングに出したり、商品を購入する際にあらかじめ、毛玉ができにくい抗ピル加工などが施してある製品を選ぶことでも、毛玉の発生を予防することは可能です。
まとめ
お気に入りの一着に毛玉を極力発生させないように、日頃からこまめなケアを心掛けたり、万が一毛玉が付いてしまった場合でも丁寧に処理を行うという行為を実行していけば、スウェットやニットに付着する毛玉のお悩みも緩和され、お気に入りの衣類を長く快適に着用してもらうことができるはずです。