オーガニックコットンとコットンの違い
オーガニックコットンという単語は、私たちの生活の中にも浸透しています。
特に国連で2015年にSDGsが採択されてから、サステナブルな社会を目指す動きが世界中で活発になり、オーガニックコットンには更に注目が集まっています。
しかし、オーガニックコットンが、いわゆる一般的なコットンと何がどのように違うのかと問われ、明確に返答できる人は少ないのではないでしょうか。
このページでは、オーガニックコットンとコットンの違いや、オーガニックコットンの特徴をご紹介していこうと思います。
コットンとは?
オーガニックコットンの紹介をする前に、まずはコットンについて簡単に紹介しようと思います。
コットンとは、綿花が花を咲かせた後にできる実(コットンボール)から作られる繊維や、その繊維から作る糸や布のことを指します。
通常、コットンは春に種をまき、秋に収穫した後に種を取り除いて糸に加工してからTシャツをはじめとした衣類や、トートバッグやポーチなどの雑貨・小物など、様々な製品に使用されています。
オーガニックコットンの条件
コットンを栽培する際には害虫や病原菌・雑草などから綿花を守るためのお手入れが欠かせません。
通常のコットンを栽培する際は、化学農薬・殺虫剤・除草剤などの化学合成薬剤を使用しますが、オーガニックコットンの条件を満たすためにはそれらを一切使用することができません。
オーガニックコットンの畑では殺虫剤の代わりに、トウモロコシなどの雑穀を植えて、そこでテントウムシなどの益虫を増やし、害虫を退治してもらったり、化学肥料の代わりに、牛糞や堆肥などの有機肥料を使い、土壌を豊かに改良したりと何倍も手間暇をかけて育てなくてはいけません。
他にもオーガニックコットンの条件として、以下のように世界中の各生産地で設定されている有機農産物の基準に則って栽培されたコットンであることを、第三者認証機関によって認証されなくてはなりません。
■有機農産物の基準
- オーガニックコットン栽培開始前の3年、その土地で農薬・化学肥料・殺虫剤を使用していない。また栽培期間中も使用していないこと。
- 遺伝子組換ではない種子を使用していること。
- 児童労働や強制労働などの人道的・倫理的な搾取をしないこと。
- 公正な取引(フェアトレード)を行っていること。
2023年現在、日本には法律によるオーガニックコットンを定める明確な基準こそありませんが、2000年に発足した「NPO法人 日本オーガニックコットン協会(JOCA)」を中心に啓蒙活動が行われています。
オーガニックコットンは、地球環境に優しいエコな素材として、今後より一層注目を集めることでしょう。
※オーガニックコットンの認証条件・認定基準については、以下のページもご参照ください。
参考サイトその1:GOTS認証|日本オーガニックコットン協会
参考サイトその2:JOCAとGOTSの関係など|日本オーガニックコットン協会
参考サイトその3:オーガニックコットンのメリット・デメリットを特徴とともに徹底解説!
オーガニックコットンとその他のコットンの違い
オーガニックコットンとその他コットンの最大の違いは栽培方法です。
前の項目でも言及しましたが、通常、コットンを栽培する際には、害虫・病原菌・雑草などから効率よく綿花を守るために、農薬や化学肥料を活用してお手入れを行います。
しかし、オーガニックコットンは、厳格な基準にのっとって、禁止されている農薬や化学肥料は使用せずに、より手間暇をかけて栽培・加工をしなければなりません。
ここでは実際にオーガニックコットンを栽培・加工するための具体的な条件や方法をご紹介しようと思います。
生産者に優しい環境で作られているかどうか
オーガニックコットンを生産する現場では、生産者が安全な環境の中で安心して生産活動を行えるかがとても重要です。
農薬を使用しないオーガニックコットンは、土壌や水質汚染が少ないというだけではなく、人体への悪影響も少なく、生産者の健康にも配慮しています。
また、発展途上国の人々が不正に搾取されないような人権を尊重した労働環境の確保もとても重要です。
加工する際に化学製品を使っているかどうか
オーガニックコットンは、糸から製品に加工する際に、化学処理を行っていません。
化学処理を行わず、綿花を糸にして生地・製品に仕上げることで、お洗濯すると洗濯前よりもむしろ繊維がふっくらとして、やわらかい肌触りが得られるのです。通常のコットン製品の場合、洗濯する度に柔らかさが失われ、洗っていくうちにゴワゴワとして肌にダメージを与えることもありますが、オーガニックコットンならくり返しお洗濯して着続けるほどに着心地が良くなり、肌になじむのです。
アレルギー症やアトピーなどの敏感肌で、通常のコットン製品ですら着用が難しいという方でも、オーガニックコットン製品であれば着用が可能という例も少なくありません。
おすすめのオーガニックコットンアイテム
環境にも人にも優しい。オリジナルオーガニックコットンアイテム製作にぴったりのおすすめアイテムをご紹介します!
オーガニックコットンCAP DA-OG-56_76
オーガニックコットン生地の、シンプル&爽やかな見た目で被り心地も抜群のキャップ。オリジナルの名入れ刺繍やプリントも映えるので、イベントや店舗スタッフのユニフォーム・アーティストの物販品など多用途で使えます。
参考サイト:オーガニックコットンCAP DA-OG-56_76
オーガニックコットンスウェットシャツ FE-OGS-915
地球環境に優しい、オーガニックコットン100%使用のスウェットトレーナー。厚手の9.4オンスで、裏地はふっくら柔らかいパイル地でしっかり暖かい。オリジナルの名入れプリントができて物販品・ユニフォームにも最適です。
参考サイト:オーガニックコットンスウェットシャツ FE-OGS-915
オーガニックコットンP/Oパーカ FE-OGP-916
襟ネームにまでオーガニックコットン100%素材を使用。ふっくら柔らかく裏パイル地で暖かいプルオーバーパーカー。オリジナルデザインを名入れプリントして、物販品としてご活用ください。
まとめ
環境にも人にも優しいオーガニックコットンは、このページで紹介したように、誰でも簡単に栽培・加工できるわけではありません。
沢山の人達が関わり、手間と時間と愛情を注いで栽培・加工することでオーガニックコットンは誕生します。
これまでは漠然と「オーガニックコットンは高い」と思っていたあなたにも、オーガニックコットンの価値や高価な理由を理解してもらうことで、少しでもオーガニックコットンの魅力に気付いてもらえれば幸いです。