ポロシャツの起源・由来をご紹介
まず、大前提として、ポロシャツとは、胸元の中央部に2~3個のボタンが付いている、プルオーバータイプ(頭からかぶって着る)で通気性が高くて快適な着心地の、ニット製半袖シャツのことを指します。
普段は特別意識することもなく、何気なく着用している方も多いと思いますが、私たちにも馴染み深い、夏の定番ウェア「ポロシャツ」の意外と知らない起源や由来についてご紹介していこうと思います。
ポロシャツの起源や由来
ポロシャツは、誕生してから約100年近い歴史がある伝統的なウェアです。
老若男女を問わず着用できて、様々な用途で使える普遍的な優れたデザインは多くの人達から支持を集めています。
これからご紹介するポロシャツの起源や由来を知ることで、長きにわたってポロシャツが使用され続けている理由を紐解く切っ掛けになれば幸いです。
ポロシャツの名前の由来とポロ競技との関係
ポロシャツ(Polo shirts)のポロ(Polo)はイギリスの伝統的なスポーツ「ポロ(Polo)」が由来です。
しかし、私たちが認識しているポロシャツは、初めからポロ競技のユニフォームではありませんでした。
元々はテニスのユニフォームとして誕生したのです。
1920年代頃に、当時ポロ競技で使用されていた「ジャージー素材で襟のない丸首半袖Tシャツ」のようなウェアに襟を付けて開発されたテニスウェアが、逆輸入するようなかたちで、ポロ競技のユニフォームとして採用されたのをきっかけに、ポロシャツと呼ばれるようになったといわれています。
このポロシャツの起源や名前の由来の話については、紆余曲折があるので、この後の項目でも詳細を説明していこうと思います。
テニスウェアとして誕生したポロシャツ
諸説ありますが、ポロシャツは1920年代にテニスウェアとして誕生したといわれています。
それまでのテニスは、格式高い英国紳士淑女のスポーツと言われるだけあって、裾までフロントボタンのついた長袖の白いドレスシャツにパンツ姿でしっかりと正装してプレイすることが当たり前でした。
しかし当然ながら、動きにくいうえに吸汗性も低く、プレーに適していないという声も次第に多くなっていきます。
そんな最中、元有名テニスプレイヤーのルネ・ラコステが快適なテニスウェアの開発に取り組み、後に完成したウェアが私たちが認識している「ポロシャツ」の原型であるテニスウェアとして誕生し、世の中に広まっていくのです。
ポロシャツとルネ・ラコステとの関わり
ルネ・ラコステといえば、そうです、おそらく皆さんもご存じのあのワニのロゴでお馴染のアパレルブランド「ラコステ(Lacoste)」の創業者です。
ルネ・ラコステは1904年にフランスのパリに生まれ、プロのテニス選手としてグランドスラム優勝7回を果たし、1976年には国際テニス殿堂入りをするまでの名選手として名を馳せました。
しかし1929年の全仏選手権で3度目の優勝を成し遂げた後、ラコステは結核のため25歳で突然の引退をすることになります。引退から4年後に、彼は自身のプロテニスプレイヤーとしての経験も活かしながら、選手が快適にプレイすることができる新しいウェア、ポロシャツのデザインに着手します。
当時フランス最大のニット衣料品製造会社を経営していた実業家、アンドレ・ジレの協力を得て、テニスだけでなく、ゴルフやセーリングなど種々のスポーツ種目でも着用できるデザインは、画期的なスポーツ・ウェアとして早くから高い評価を集め、1933年に創業した「ラコステ・ブランド」は2024年の現在まで世界のトップブランドとして多くの人達に愛されています。
ポロシャツの形状の由来
ポロシャツは動きやすくて着心地も良いうえに、襟が付いているので夏のビジネスウェアとしても使用することができる、独自の形状が特徴的なアイテムです。
いわゆる私たちが認識している、あのポロシャツの形状が誕生した経緯は、諸説ありますが、前の項目でご紹介したアパレルブランド「ラコステ」の創業者ルネ・ラコステが考案したといわれています。
1920年代当時、テニスウェアといえば、動きにくくて運動着に最適とは言い難い、裾までフロントボタンのついた長袖のドレスシャツを着用していました。有名なテニス選手として活躍していたルネ・ラコステも当時のテニスウェアには不満を持っており、ダブダブのコットンブロード地でつくられた、長袖ワイシャツのようなテニスウェアを汗をかいたあとも長時間着用していたため、頻繁に風邪をひいていたという逸話があります。
このような、自身の体験からもテニスウェアはもっと動きやすく、健康のことも考えるべきだと思うようになり、ポロシャツの開発が本格的にスタートします。開発にあたって彼が注目したのが、当時多くのポロ競技者が身に着けていた「ジャージー素材で襟のない丸首半袖Tシャツ」のようなウェアです。着心地が良くて柔らかく、通気性に優れた編地に、紳士然たるべく襟と短い前立てを付け加えた当時としては革新的デザインの半袖シャツが、今のポロシャツの原型として誕生します。
ルネ・ラコステのアイデアによって生まれたポロシャツ第一号は、仲間のテニスプレイヤーや、著名な女性ゴルファーとして知られ、後にラコステ夫人となるシモーヌ・ティオン・ド・ラ・ショームなどから評判を獲得。実際の競技でも着用される機会が増え、多くの人々に知られるようになり、現在私たちが知るポロシャツの形状へと発展することになるのです。
現在・未来のポロシャツ
ポロシャツは2024年現在も世界中の多くの人達に愛されている人気のウェアです。
スポーツウェアとしてだけではなく、老若男女を問わず誰もが着用できるので、タウンユースのファッションアイテム・スタッフユニフォーム・夏のクールビズファッションなど、様々な用途で使われています。
時代の変化に合わせてアップデートを繰り返しながら、世界のファッションカルチャーに多大な影響を与え続けてきたポロシャツは、きっとこれから先の未来でもファッションシーンを牽引するアイテムとして活躍するはずです。
まとめ
約100年もの間、定番のファッションアイテムとして支持され続けているポロシャツの原点に触れることで、一人でも多くの方が新たなポロシャツの魅力に気付いてもらえればと思っています。
キラメックアパレルでは企業や店舗の制服、部活動やサークルのメンバーが着用するユニフォームなど、名入れ刺繍やプリントをしたオリジナルポロシャツのオーダー製作を承っています。
「こんなオリジナルポロシャツが作りたい!」というお客様のご要望を専任スタッフが全力でサポートいたしますので、まずはお気軽にご連絡・ご相談いただければと思います。