綿(コットン)Tシャツを縮ませない5つのコツとは? 縮んだ際の戻し方も解説
これからオリジナルのコットンTシャツを製作しようと考えている方、もしくは一目惚れした綿Tシャツを購入したばかりの方は、綿Tシャツが縮みやすいということはご存知でしょうか?
縮みやすいということはなんとなく知っているけど、それ以上の知識は無いという方もいらっしゃるかと思います。
Tシャツが縮んでしまうと、サイズが合わなくなって着れなくなってしまうだけでなく、せっかく作ったり購入したオリジナルTシャツのプリント部分が割れやすくなったり、剥がれやすくなってしまう原因にもなります。
このページでは綿Tシャツが縮んでしまう原因がわかる基礎知識と、縮みを予防するためのコツを深掘りしていこうと思います。
- 目次
- 綿(コットン)Tシャツは縮むの?
- 綿(コットン)などの天然素材が縮む理由
- 綿Tシャツを縮ませない洗濯の5つのコツ
- 縮みにくい素材のTシャツを選ぶのも一つの手
- 縮んでしまったTシャツを元に戻す方法
- 素材の性質を把握しておけば、あえてTシャツを縮めることも可能
- まとめ
綿(コットン)Tシャツは縮むの?
綿Tシャツは絶対に縮むというわけではありませんが、縮みやすい素材であるとうことは確かです。
例えば、綿Tシャツを洗濯したら明らかにワンサイズ小さくなってしまっていたり、久々に着ようとしたら袖丈が短くなっていたという経験は、誰でも一度はしているのではないでしょうか。
お気に入りのベストサイズなTシャツが縮んでしまったらとてもショックですよね…
ここからは、縮みやすい綿Tシャツをベストなサイズで維持したまま、長く大切に着用するために欠かせない、綿Tシャツが縮む理由と縮みを防ぐコツをご紹介します。
綿(コットン)などの天然素材が縮む理由
そもそも綿がなぜ縮むのかというと、コットンは綿花という伸縮性のある植物由来の天然繊維であるということ。更に生地を折る際にも繊維が強く引っ張られるため、強い負荷がかかっているということが大きな要因となります。
特に洗濯時には、綿をはじめとした、レーヨン・麻などの天然素材が持つ、それらの要因が誘発されやすい条件が整ってしまうため、縮みが発生しやすくなってしまうのです。
以下の項目では、綿をはじめとした天然素材が、洗濯時になぜ縮みやすいのかという理由と、縮ませないための5つのコツについてご紹介します。
濡れた状態からの乾燥
植物由来の天然繊維コットンは、水分を含むと大きく膨張し、乾燥する過程で収縮するという特徴があり、急激に乾燥させればさせる程、収縮も強まります。
つまり、お洗濯後に洗濯物を乾かすということ自体が綿の縮みを誘発する行為だといえます。
また、綿Tシャツを作る際には、元々はねじれたり曲がったりしている綿の繊維を糸に紡ぐために、ノリや樹脂などでコーティングして、まっすぐに固定します。
お洗濯をすると、ノリや樹脂などでコーティングが溶けたり剥がれたりして、繊維が元に戻った結果、生地が縮んだりシワになってしまうのです。
特に初回と2回目のお洗濯の際は、コーティングが一気に落ちる傾向があり、縮みが激しくなる可能性がありますのでご注意ください。
繊維の網目の狭まり
新しい綿は、水分を取り込む「中空」と呼ばれる空洞があります。編み目の組織もふんわりとしていて、吸水力や肌触りがとても良い状態です。
一度洗濯や脱水をすると、たくさんの水分を取り込むため、生地の網目が押し潰された状態で癖付くことにより縮みが生じます。
綿Tシャツを縮ませない洗濯の5つのコツ
洗濯による綿Tシャツの縮みを100%防ぐことは至難の業ですが、洗濯の仕方次第では縮みやシワを最小限に抑えて、キレイな状態を保って長く着用することも可能です。
お洗濯の方法を少し工夫するだけで実践できる、綿Tシャツを縮ませない洗濯の5つのコツをご紹介します。
その1:ネットに入れてから洗う
洗濯ネットに綿Tシャツを入れて洗えば、実は想像以上に強い洗濯機の水流によるダメージを軽減することができます。
また、他の衣類との絡まりも防ぎ、Tシャツへのダメージを最小限に抑える手段としてもとても有効です。
その2:ぬるま湯以下の水温で洗う
綿の繊維は熱に弱いので、ぬるま湯以下の水温でお洗濯するようにしましょう。
綿Tシャツをぬるま湯以下の水温でお洗濯することで、Tシャツにコーティングしてあるノリや樹脂などの劣化や、繊維の拡張も抑えることができます。
その3:「弱」モードで洗う
綿Tシャツをお洗濯する際は、「ドライコース」「手洗いコース」「ソフトコース」など、できるだけ弱い水流で洗う機能を活用するのがオススメです。
弱モードは水温も低く、水流による摩擦も軽減できるので、縮みやシワも防ぐことができます。
お洗濯の時間も短くなるので、色落ちや色移りの軽減にも効果的です。
絶対に縮みを避けたい大切な服は、洗濯機を使用せず、やさしく手洗いしてあげるというのも一つの手です。
その4:脱水を最低限にする
脱水は最低限、できるだけ短い時間で済ませることを推奨します。
洗濯槽の回転による遠心力を利用して水分を吹き飛ばすため、生地には大きな負担がかかります。適度に水分を取り除ける程度に、できるだけ短時間で切り上げるのがコツです。
脱水後は、シワが定着してしまう前に、できるだけ早く取り出し、軽く手で整えてから直射日光の当たらない風通しの良い場所で、しっかり乾かすと仕上がりが美しくなります。
その5:乾燥機にはかけない
綿Tシャツに乾燥機は使用しない。これは綿Tシャツの縮みを防ぐための基本事項です。
前の項目でも触れましたが、綿などの天然繊維は、乾燥する過程で収縮するという特徴があり、特に急激に乾燥させればさせるほど、収縮が強まります。
乾燥機は、洗濯物を回転させながら高い温度の風を当てて素早く乾かします。膨張した繊維が急速に収縮すると同時に、乾燥機の回転で生じる「もみ効果」が発生。編目組織が縦に押しつぶされ、丈方向の縮みが大きく発生する恐れがあります。
直ぐに乾いて時短にもなる、とても便利な乾燥機ですが、絶対に綿Tシャツを縮ませたくないという方は、乾燥器のご使用はお控えください。
縮みにくい素材のTシャツを選ぶのも一つの手
綿の風合いや手触りは好きだけど、縮むから綿Tシャツは嫌という方は、混紡素材のアイテムを選ぶというのもひとつの手です。
2つ以上の素材を使って作る、混紡生地によるTシャツであれば、それぞれの素材のメリットを得られます。例えば、綿×ポリエステルのTシャツなら、綿の風合いや手触りはそのままだけど、綿100%のTシャツよりも縮みにくいという特徴を持っているため、予めTシャツの縮みを回避することができます。
縮んでしまったTシャツを元に戻す方法
綿Tシャツと一言で言っても各々が持っている特徴も様々なので、縮まないための対策を徹底していたとしても、ふとした切っ掛けで縮んでしまう可能性も0ではありません。
ここからは、綿Tシャツが万が一縮んでしまっても自宅で簡単にできる対処法をご紹介します。
アイロンをかけて伸ばす
お洗濯などによる、綿Tシャツの軽度な縮みであれば、アイロンを使用して伸ばすことが可能です。
綿100%の丈夫な服は霧吹きで水分を含ませ高温に設定したアイロンで、デリケートな服は洗濯表示に従った温度で、あて布などを使いゆっくりと伸ばしていきます。
■綿Tシャツのアイロンのかけ方
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- 洗濯表示を確認
- 洗濯表示に記載されている温度に設定する。表示に具体的な温度の記載が無く、おしゃれ着でなければ、基本的には高温を選べばOK。
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- 形を整える
- Tシャツをあらかじめ上下左右に軽く引っ張り形を整えておく。
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- アイロンをかける
- アイロン台に設置した綿Tシャツの上を軽く滑らせるイメージでアイロン掛けをする。ガンコなシワには霧吹きやスチームを含ませながら行う。
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- 冷ます
- 直ぐに畳まずに、形が定着するまでしっかりと冷まします。
リンス洗いで伸ばす
シリコン成分が含まれるリンスやトリートメントを使って綿Tシャツの縮みを改善することもできます。
繊維をコーティングし、表面をなめらかにする効果がある、リンスやトリートメントを溶かしたぬるま湯で漬け置き洗いをすると、綿Tシャツの縮みを改善できる場合があります。
■リンスやトリートメントを使った、綿Tシャツの漬け置き洗いの方法
- ぬるま湯(30度以下)にリンスやトリートメントを溶かし、縮んだ綿Tシャツを漬けて優しく引っ張りながら形を整える。
- そのまま約30分漬け置きする。漬け置き後、軽く水を絞り、大きめのタオルに優しく挟んで、水分を吸収する。
※強く揉んだり擦ったりすると毛同士が更に絡んでしまうのでご注意ください。 - 軽くシワを伸ばしてから、服への負担が一番少ない、平らな物の上に洗濯物を干す、平干しをしてしっかりと乾かす。
素材の性質を把握しておけば、あえてTシャツを縮めることも可能
この項目では、綿Tシャツの縮みやすいという特徴を逆手に取って、Tシャツをサイズダウンさせる方法をご紹介します。
実際に購入したTシャツを着用してみたら、想像以上にサイズが大きかった場合に試してみるのも面白いかもしれません。あくまでご参考程度にご覧いただければと思います。
- ※注意!
- これからご紹介する方法は、本体が色落ちしてしたり、プリント方法によっては剥がれ・にじみ・シワが発生する他、Tシャツの生地を傷めてしまう可能性があります。また、必ずご希望のサイズに縮めることができるという保証は一切することができません。
Tシャツのサイズを選ぶ際は、採寸や試着をしっかり行ったうえで、ジャストサイズの商品を購入することを推奨いたします。
■綿Tシャツをあえて縮めてサイズダウンする方法
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- 熱湯で煮込む
- 熱湯にさらすことで綿の繊維が膨張し、生地の網目構造全体がふやけた状態になります。それを乾燥させると、生地構造が詰まり、Tシャツ全体のサイズが大幅に小さくなります。
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- 乾燥機・洗濯機を活用する
- 乾燥する際に収縮する特徴がある綿繊維は、乾燥機を使って、急激に乾燥させればさせるほど大幅な縮みが発生します。
まとめ
綿Tシャツはデリケートで扱いにくいと思い込んでいる方も、特徴をしっかりと理解して、適切なお手入れをすれば、長く快適に着用することができるはずです。そして、着用しているうちに自然と綿Tシャツの魅力にも気付くことができるのではないでしょうか。
キラメックなら、豊富なバリエーションのサイズや形状のTシャツの中から、お客様の用途に合ったジャストサイズのアイテムを選んでいただくことが可能です。
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